赤外線サーモグラフィ自動検査システム

  • 多彩な測定方法を装備
  • 高速判定
  • 赤外線サーモグラフィカメラを使用することにより、可視カメラでは見えなかった温度分布の検査が可能!

サーモグラフィ良否判定システムは、ワークの表面温度分布情報に基づいた面積判定、長さ判定、温度異常判定ができる、次世代のマシンビジョンシステムです。

システム具体例:廃棄物の常時発火監視

廃棄物はこんな要因で発火にいたります

  • 蓄熱火災
  • 発酵による発熱
  • 低温での酸素酸化
  • 古タイヤ
  • シュレッダーダスト
  • 金属成分と水の反応
  • 牧草や木チップ
  • リチウムイオン電池の誤混入

廃棄物の表面温度を常時監視し、発火する前に閾値温度をキャッチ

ごみピット内の温度変化に対して、適切な閾値設定することにより発熱時に注意・異常警報を発報します。

※注意
赤外線サーモグラフィは、消防法に基づいた火災検知装置ではありません。また、赤外線サーモグラフィに火災を直接防止する機能はありません。
温度異常をモニタすることにより、発火を未然察知するための補助機能としてご使用ください。赤外線サーモグラフィは人命・ 財産に直接影響をおよぼす用途では使わないでください。

赤外線サーモグラフィ良否判定システムの概要

サーモグラフィ良否判定システムは、カメラ部に小型サーモグラフィを採用し、温度情報を用いた画期的な検査システムです。
取り込んだ熱画像を瞬時に解析し判定することが可能です。
用途は豊富で製品パッケージを接着するホットメルトの異常検査はもちろん、ヒートシール検査、成型品の品質管理、食品製造時の温度管理、充填物の容量検査など、物体の表面に著しい温度変化が現れるワークに適用できます。

  • カメラ部にサーモグフィを採用し、可視カメラでは写らない温度分布情報を撮影
  • 質量 200g
  • 外形寸法 46.6(W) × 49.5(H) × 104.1(D)mm のコンパクトなカメラ部は製造ラインへの設置が容易
  • カメラ部は2種類あり、それぞれ320 × 256 、640 × 512ピクセルの解像度、また画角も3種類から選択可能
  • ラベリング処理アルゴズムを装備し、エッジ抽出範囲内の温度判定、ピクセル判定(面積)、長さ判定が可能
  • 高速処理で最大20種の同時判定が可能 (※カメラ台数・判定項目により異なります。)
  • 最大240ms (250 回/分 )での高速判定にも対応(※カメラ台数・判定項目により異なります。)
  • 様々なワークの最高温度、低平均ムラ等監視を行いヒーターなどの周辺機器に制御信号を出力
  • 既設制御装置と通信による連携が可能
  • 優れたユーザーインターフェースを装備し、お客さま自身での検査設定が容易
  • 映像のズレを意識しないで検査設定できる自動補正機能を装備
  • 視覚的に検査設定可能なグラフィック構成
  • 自動検査による人件費削減
  • 全数画像保存はもちろんNG画像のみ保存も可能なため品質管理データ蓄積が可能
  • 保存された熱画像はピクセル単位で温度情報を記録しており、後から詳細な分析が可能であるため品質管理で威力を発揮

仕様

処理部基本仕様

型式 GV-FW10N
CPU Intel Core i7-6700 3.4GHz
メモリ(RAM) 16GB DDR4-2400
ブートディスク SSD 128GB(C: 約 64GB/D: 約 55GB)
USB フロント:2 ポート (USB2.0×2)
リア:4 ポート (USB2.0×2、USB3.0×2)
モニター VGA:1 ポート、DVI-D:1 ポート
表示解像度 カメラ接続台数 4 台以下:1280×1024 以上が表示可能なこと
カメラ接続台数 5 台以上:1920×1080 以上が表示可能なこと
LAN 2 ポート (10/100/1000 base-T) イーサネット
DI/DO フォトカプラアイソレーション 24 点出力 /16 点入力
シリアルポート 2 ポート [RS232C]
OS Windows10 IoT LTSC2019(64bit)
開発環境 Microsoft Visual C/C++
外形寸法 390(W)×133(H)×301.5(D)[mm] 但し、ゴム足寸法を除く
質量 約 7kg(モニタ、マウス、キーボードを除く)
電源 AC100 ~ 240V 単相(Wide Range)350VA Max.
動作温度範囲 0℃~ 40℃ 結露なきこと
 

※1処理部には株式会社アルゴルの製品を使用しています。

※2モニタは付属しません。

処理部基本仕様

カメラ設定
  • 温度レンジ
  • 温度スケール(オート・手動)
  • 放射率
  • 透過率
  • パレット(レインボー、アイアン、グレイ)
  • NUC タイミング(オート・手動・信号)
判定機能
  • スポット
  • ライン
  • ウィンドウ(円形・矩形・多角形)
  • 最大温度、最小温度、平均温度、温度差
  • 面積判定
  • マスク
  • エッジ抽出
  • 位置補正
  • 面積判定
  • 基準温度判定
  • 比較温度判定
  • 同時判定 最大 20 種
  • NG 回数設定
  • 画像保存
  • データ保存
  • 判定速度 最大 120ms(カメラ 1 台、範囲設定最少の場合)
カメラ接続台数 1~ 6 台
赤外線サーモグラフィカメラ 型式:FLIR A35 と 型式:FLIR A65 は混在接続可能

アプリケーション事例

  • 分電盤内のブレーカ、接点、ケーブルの発熱確認
  • プリンタ用紙、飲料、ビールなどの段ボールホットメルト接着検査(のり切れ、欠け、不足、過多、位置不良、飛び、圧着不良)
  • カップ麺、菓子パッケージのヒートシール接着検査・良否判定
    (しわ、挟み込み、折れ曲がり)
  • ペットボトル成形時の温度管理、形状検査
  • 食品製造時の品質管理
    (温度管理、面積・長さ・幅検査等)
  • フィルム、紙への異物混入による圧着不良の検査
  • コンベア搬送物の温度感知
  • 紙の温度分布確認
  • ペットボトル、瓶詰飲料の充填容量確認
  • ガスボンベのガス充填有無検査
  • カレンダー装置の樹脂投入量制御
  • ゴミピット、石炭、コークス等の発火物の温度異常の連続監視
  • 場内、モータ、壁面等を異常発熱を検知し信号出力
  • 耐火物劣化監視
  • 運転開始時の予熱の管理
  • リアガラスヒータの加熱状態確認

赤外線サーモグラフィでの温度計測の留意事項

  • アクリル板などを透過しての温度計測は行えません。
    (アクリル板表面の温度が計測されます)
  • 研磨した金属表面などは、反射の影響が大きいため正確な温度計測が行えない場合があります。
  • 必要な解像度と温度レンジをご確認の上、機種を選定ください。
  • 太陽を直接見ないようにしてください。素子が焼き付きセンサが破損する可能性があります。
  • 太陽光や高温物の反射に注意してください。誤検知する可能性があります。
            

各種資料

活用事例集

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